美容において大切なのは、外側からのアプローチだけでなく、内側に加えてメンタルのケアもはずさないこと。心の状態は身体に反映されるため、キレイな人程、自分のメンタルを良い状態へ保つ方法を知っています。今回は、そんな精神に焦点を当てた「メンタル美容」についての解説です。心と身体の関係性を知ることで、内面から美しさを保ちましょう!心と体の関係学校や職場において、緊張したり過度な不安状態に陥った時、心臓がいつも以上にドキドキしたり、吐き気を催したりしたことはありませんか?あるいは、イライラしてお腹がすくこともあれば、悲しく落ち込んだ時に食欲が減ったりと、心の状態によって身体に変化が起こることがあると思います。逆にお腹がすいてイライラしたり、体調が悪い時程気分が落ち込み気味になったりと、身体の状態によって心が変化することもあります。こういった心と体が影響しあう関係性を「心身相関」といいます。心と体それぞれの状態によって、自律神経やホルモン、免疫などに影響がでます。そのため、動悸や食欲の増減といった様々な変化が起こるのです。このように互いに影響し合い、あらゆる現象を起こすのが、心と体の関係性です。1.肌と心は繋がっているいつものようにスキンケアをしているのに、くすみやニキビなど肌トラブルが治らないというときには、一度心の状態に目を向けてみてください。過度なストレスがかかっていると、肌トラブルを増やす原因になることがあります。肌がきれいな人ほど、明るい人や心穏やかで健康的に見える人が多いと思いませんか?それは、自分で自分の機嫌を取る方法を知っていて、セルフマネジメントができているから。ストレスに振り回されると、食事や睡眠も乱れ、ホルモンや免疫機能などにも影響を及ぼします。それにより、生理不順や肌のバリア機能の低下に繋がり肌トラブルを招くこととなります。不安定な心は、生活習慣から身体の機能に異常をきたすため、その根本を改善しなければ、いくら良い化粧品を使っても効果があらわれにくいのです。スキンケアに気を使っているのに肌トラブルが改善しない、そんなときはご自身の心の状態が肌に反映されているかもしれません。肌の三面鏡肌は自分を映す鏡とよく言われていますが、「肌の三面鏡」というのをご存じでしょうか。肌にはそれぞれ、自分の3つの状態が反映されるそうです。肌の三面鏡1.内臓などの内側を映す鏡2.ストレスなどの心の状態をうつす鏡3.自分の置かれている状況や生活等の環境を映す鏡まず1の内側の鏡とは、食事の栄養バランスや便秘、胃腸や内臓の障害などです。たとえば、肝臓の弱りが目の下のシミとなってあらわれたり、便秘によって肌のくすみやニキビが増えたりと、自分の内側の不調や状態が肌トラブルとなって反映されることがあります。2つ目の心の鏡は、ストレスなどの心因的要因です。抱えるストレスが多いほど、ホルモンバランスが崩れ、免疫機能が低下して肌のバリアが崩れたり、ターンオーバーが正常にできずニキビ、くすみ、クマの原因となります。3つ目の環境の鏡では、紫外線や花粉、化学物質などの外的要因から、不規則な生活による睡眠不足、かたよった栄養等自分のおかれた環境が様々な肌トラブルとして表れることもあります。額や口の周りなど、ニキビのできる場所によっても、胃腸の弱りや便秘、ストレスなどと原因が分かる目安になったりもします。治りにくい肌のトラブルにはそれなりの原因があり、それは自分の内側、外側、精神と様々なところから反映されているんですね。肌トラブルの多さは、ご自身で気付きにくい心や身体のSOSかもしれません。2.心の状態で体型も変化する私たちの体型は成長や加齢以外にも、心の状態によっても変化します。その原因はやはり、ストレス。ではなぜ、ストレスによって太ったり痩せたりするのでしょう。それには、不安定な精神による自律神経の乱れや、ストレスから増えるホルモンが関係しています。ストレスで太る場合と、痩せる場合それぞれ原因と考えられる理由について解説していきます。ストレスで痩せる人ストレスで痩せる人の特徴としては、急激な食欲の低下です。これは、自律神経の交感神経がストレスによって過敏に反応することで、内臓機能の働きが低下して空腹を感じにくくなることが考えられます。交感神経が反応するストレスとは、急性ストレスといってその名の通り急な変化や、予期せぬアクシデント、ショックな出来事等が起こった時に感じるストレスです。親しい人との突然の別れや、急な転職や転校、あるいは事故や自然災害などといった突然の変化や、危機を感じたときほど受けやすいとされます。またそれが、持続して慢性的なストレスになることもあり、それによりさらに食欲が抑えられどんどん痩せてしまうことにもなりかねません。ただ慢性ストレスの場合、逆に過食ぎみになる人もいます。急性ストレスによる食欲の低下は、もちろん健康的ではないため胃腸障害等から栄養の吸収がうまくできずにどんどん不健康な体型になってしまいます。自律神経が正常であれば、急激なストレスを感じても今度は副交感神経が働くことで食欲も戻っていきます。ホッとするとお腹がすいてくるときなどは、副交感神経が正常に働いている証。この自律神経の相互の働きによって、本来私たちはストレスとうまく付き合っていけるのです。ストレスで太る人ストレスによって太る人の特徴としては、食べても食欲がおさまらない、または痩せにくくなっているところです。先ほどの解説ででてきた、慢性ストレスによってストレスホルモンが高まり脂肪がため込まれやすい状態となっていることが多いとされます。ストレスホルモンとは、ストレスによって放出された後に、さらにストレス反応を起こすホルモンを総称して呼びます。たとえば、ストレスを感じた時に身を守るため分泌される、コルチゾールやドーパミンホルモンなどが、主にストレスホルモンと呼ばれていて、それらが多分泌されることで食欲を増大させたり、脂肪をため込む原因となっていきます。現代の社会では、急性ストレスよりもこの慢性ストレスを抱えている人のほうが多いとされており、最もやっかいなストレスです。慢性ストレスは、人間関係や家庭、労働環境などから起こる持続的なストレス、だからこそ自分でそのストレスをため込まないよう、うまく付き合っていくことが大切になってきます。健康的な体型を維持するためには、日ごろから自律神経を整えておくことが必要です。そのためには適度な運動はもちろん、さらにストレスを慢性化させないためにも、ストレスを感じた時のセルフマインドコントロールも大切になってきます。3.ストレスとうまく付き合うコツ最後に、心からキレイを目指すためにストレスとうまく付き合う秘訣を1つご紹介します。リフレーミングストレスとうまく付き合うには、ストレスを持続させずに慢性化させないことが重要です。そのためには、ネガティブな感情になったときの気持ちの切り替えがカギとなります。しかし、気持ちの切り替えには色んな方法があるものの、なかなか簡単ではありませんよね。そんなときに、役立てていただきたいのが「リフレーミング」という、物の見方を変える方法です。ネガティブに捉えている枠組みを一旦外して、ポジティブな見方へと変換します。そんなリフレーミングを癖づけることで、自分の心や感情をコントロールするのです。たとえば、何か一つ失敗をしてしまい、うまくいかないと思うときにはリフレーミングを使って考えてみると次のように思考が変換できます。【またやってしまったと落ち込んだ時】全てうまくいく人はいない、失敗を自覚できている、自分を向上させる課題がみつかった、人を思いやる気持ちがあるなぜこんな感情がわいたのか、なぜ自分はそうしたのかを考えることで自分の中のプラス面に気付くことができます。そうして、プラスの枠組みの中でさらに未来について考えると、よりポジティブな思考ができてくるはずです。注意点として、リフレーミングは自分のための方法と考えてください。あくまで自分がストレスとうまく付き合うために、自分で自分の機嫌を取るひとつの方法です。まずは、自分にとって一番の味方は自分であることを自覚しましょう。まとめいかがだったでしょうか?心と身体は、お互い反応し合うもの。どちらかが不調であれば片方にも影響がでてしまいます。本当の美しさは、心と身体どちらもバランスを保つことにあるのではないでしょうか。そして心の健康こそが、キレイになる一番の近道となるかもしれません。