毎日がんばる女性につきまとう、心身の不調。生理痛、大人のニキビなどの肌荒れやイライラ、不安感。少しでも減ってくれたらいいのにと思うものですよね。もしかしたら、その不調の改善を食の「引き算」で実現できるかもしれません。「引き算」とはつまり、日々の食生活から特定の食品を抜く、または減らすということです。全く食べてはいけないわけではありません。日々少しずつ減らしたり、生理前や生理中などの不調になりやすい期間だけ極力控えたり、ご自身に合った方法を見つけて続けることが大切です。今日から取り組める、毎日をもっと楽しく過ごすための食の「引き算」を3つご紹介します。世界中の企業や政府は、メンタルヘルスの重要性を認識し、社員のメンタルヘルスケアや国民の心理的な支援を行っています。この記事では、世界的に注目されている最先端のウェルビーイングについて紹介します。【白い砂糖を引き算】イライラ、お肌のトラブルを改善まずは白い砂糖や糖類を含む食品の摂取を控えてみましょう。「糖質制限ダイエット」が流行っている昨今、ダイエットのために甘いお菓子などを控えている方も多いかと思います。白いお砂糖やそれを含むお菓子は中毒性が高い食品です。なるべく控えている方、とても素晴らしいです!お砂糖を多くとると血糖値が乱れ、イライラや不安感を引き起こすことも。ストレスを感じているときこそ、甘いものを食べたくなるものです。が、発散方法を変えて砂糖を控えることで、毎日のメンタルケアにも効果が期待できます。お砂糖を控えることで腸内環境が整いお肌のトラブルを改善することにも繋がります。また、髪を美しくする効果もあるとか。実践方法例まずは、お菓子やジュース、菓子パンといった糖類を多く含むものを今後も控えていきましょう。加えて、お料理に使う砂糖をより体に優しいものに変更することで、続けやすくなります。煮物などの場合、砂糖を減らしてみりんを増やしてみてください。みりんはスーパーでよく見かける「みりん『風』調味料」ではなく、水あめや糖類がなるべく入っていない「みりん」を選びましょう。【小麦粉(グルテン)を引き算】疲労感、生理痛、PMS、花粉症の改善小麦粉を使わない食品という意味で、「グルテンフリー」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。そもそも「グルテン」とは、小麦などの穀物におおく含まれるたんぱく質の一種。パンやケーキなどをふわふわふくらませたり、モチモチ感を出したりするのに関係している成分です。(引用:溝口徹,習慣で身体が変わるグルテンフリー健康法,株式会社青春出版社,2016年)パン、ピザをはじめ麺類やお菓子、揚げ物の衣などあらゆるところにグルテンを多く含む小麦粉が使われています。このグルテンは、腸内環境が整っていない方が摂取すると、腸内の炎症を起こして更に腸を荒らしてしまいます。その結果、せっかく栄養豊富な食事をとっても、必要な栄養がうまく吸収されず栄養不足になることや、体中のアレルギー反応を起こしやすくします。グルテンを控え、腸内環境が整うことによって期待できるさまざまな効果を下記にまとめました。・腹部の膨満感や痛み・慢性的な疲労感・肌荒れ・生理痛やPMS・下痢や便秘・花粉症の症状実践方法例まずは、お米を中心とした和食を食べる機会を増やしましょう。麺類が食べたい時はグルテンフリーの商品や、10割そばを選ぶと安心です。お米は糖質が気になるという方は、野菜などのおかずから先に食べると良いでしょう。血糖値のコントロールと同時に、野菜類は腸内環境の改善にとっても重要な役割を果たしてくれます。食物繊維やビタミン豊富な雑穀をご飯に混ぜることもおすすめです。【動物性の食品を引き算】肌トラブル、肥満の改善最後は、動物性の食品、つまりお肉、魚、そして牛乳やその加工品である乳製品などの引き算です。これらに含まれるたんぱく質は、体を作る材料として人間が生きていく上で欠かせないものです。なので、こちらは完全に抜くことはおすすめしません。一方で、現代人はたんぱく質を過剰に摂取をしている可能性もあります。たんぱく質やお肉の脂質を過剰摂取することで、腸内の悪玉菌が増えて腸内環境を悪化させてしまうのです。たんぱく質の適量は各人の体質や生活スタイルによって異なります。ですが、白米や野菜にもたんぱく質が含まれているため、知らず知らずのうちに食べすぎてしまうことがあるので注意が必要です。あくまで目安ではありますが、日常的に激しい運動をしない20〜40代の女性が、毎食100g以上のお肉や魚をお茶碗1杯のご飯や他のおかずと一緒に食べるのは、多すぎるかもしれません。お肉などの食べ過ぎの状態を解消することで、脂質の摂取も減らせることからダイエット効果も期待できます。また、乳製品に含まれる乳糖やガゼインという物質が、腸内でグルテン同様の炎症を起こすことがわかっています。毎日乳製品を口にしている方は、口にする日数を減らすことで肌トラブルなどの改善につながる可能性があります。実践方法例外食などでお肉やお魚を多く食べた翌日は、それらの食品を控えて調節してみましょう。また、特定の乳製品を毎日食べることはあまりおすすめしません。カルシウムが心配な場合は、小魚や桜エビ、小松菜、海藻類、大豆製品などカルシウムを含むさまざまな食材を食事に取り入れてはいかがでしょうか。自分に合った食生活でもっといい毎日をここまで食の「引き算」についてご紹介してきました。冒頭でもお伝えしましたが、3つの分野の食材を絶対に食べてはいけないということではありません。ストレスは幸せな日々や美容、健康の大敵!大好きなものを我慢し続け、ストレスを感じるよりも適度に控えて、時には好きなものを好きなお店で大切な人と思いっきり楽しみましょう。また、生理痛や頭痛、酷い肌荒れなどは食生活以外が原因となることもあります。無理をせず、一度医療機関を受診してみることもおすすめします。最後に、お気づきの方も多いとは思いますが、今回ご紹介した全ての「引き算」が腸内環境の改善に繋がっています。「幸せホルモン」と呼ばれる人の幸福感につながる物質の多くが、腸内で作られているそうです。腸を整えることは、日々の幸せにも繋がっているのですね。あなたがご自身に合った食のスタイルを見つけ、より素敵な毎日をおくれますように。参考文献いそだ病院みぞぐちクリニックmocobemocobeCOSMOPOLITAN宮澤医院オリーブオイルをひとまわしe-ヘルスネット厚生労働省かんたん、わかるプロテインの教科書溝口徹,習慣で身体が変わるグルテンフリー健康法,株式会社青春出版社,2016ヴィーガン探訪 肉も魚もハチミツも食べない生き方,森瑛子,株式会社KADOKAWA,2023