落ち込みやすい、自分に自信がないなどメンタルが弱いことを気にしている人も多いのではないでしょうか。メンタルの強さは生まれ持った素質ではありません。これまでの経験や環境、選択などによって決まっていくのです。大人になってからでも、本人次第で、メンタルを強くすることは可能なのです。スポーツでは、フィジカルももちろんですが、それ以上に重要なのがメンタルだと言われています。一流のスポーツ選手が、厳しい世界で活躍しているのは、メンタルの強さに秘密があります。メンタルを強くしたいと思っている人は、スポーツ選手のメンタルを参考にしてみましょう。イチロー選手失敗してはいけないような場面に立たされたとき、緊張して、本来の力が発揮できなかった経験はありませんか。野球界のレジェンドであり、メジャーリーグでも大活躍したイチロー選手。イチロー選手は、プレッシャーのかかるような場面であっても、常に冷静にプレイをします。2009年に行われたワールドベースボールクラシック決勝では、同点のまま延長戦が行われました。緊迫した展開の中、イチロー選手は勝ち越しヒットを打ち、日本を優勝に導いたのです。どんな場面であっても、冷静にバッターボックスに立つイチロー選手だからこそ、メンタルの強さを発揮し、打点を生み出したのでしょう。そんなイチロー選手ですが、元々メンタルが強かったわけではありません。自分が掲載されているスポーツ新聞やニュースなどは、一切見ないようにしてるそうです。自分のプレイに対する評価や批判を見ると、メンタルが不安定になることを理解しているので、目に入らないように徹底しているのです。最大限のパフォーマンスをするために、メンタルが不安定にならないように常に心がけているんですね。自分の弱点をしっかりと理解し、事前に対策することで、メンタルを管理することができているのです。メンタルが弱いと思っている人は、自分の弱点をまず理解するところから始めてみるといいかもしれませんね。田中将大投手メジャーリーグでも活躍し、2021年から日本球界に復帰した田中将大投手。高校野球でも大活躍でしたが、高校時代は完璧主義だったそうです。高校野球では、ヒットを打たれたり、点をとられてしまうとイライラしている様子もありました。しかし、プロ野球やメジャーリーグ、ワールドベースボールクラシックなど数々の緊迫した場面を乗り越える中で、完璧主義ではなくなりました。自分のできる以上のことはやらず、平常心を保つことを心がけているそうです。敢えて完璧主義を捨てることで、メンタルを安定させているのです。仕事や日常生活において、完璧にすべてをこなさないといけないと思い込んで、許容範囲を超えてしまい、失敗してしまった経験はありませんか。完璧ではなく、自分のできる範囲のことを精一杯やることで、解決できることがあるかもしれません。長友佑都選手日本を代表するサイドバックであり、約11年の海外での活躍を経て、Jリーグに復帰した長友佑都選手。長友選手は、自身をメンタルモンスターと呼ぶほど、メンタルが強いそうです。どんな場面でもポジティブな姿勢を貫くことで、大事な場面で思わぬ力を発揮できると語っています。最初からメンタルが強かったわけではありません。ネガティブをポジティブに変換する方法を身につけたことで、メンタルが強くなっていったそうです。海外チームでプレーしていたとき、試合内容によって、賞賛されることもあれば、ファンやメディアから強く批判されることもありました。長い期間、海外でプレーしていくうちに、批判の捉え方を変えられるようになっていったそうです。ミスをして批判されている場合、なぜミスをしたかばかりを考えるのではなく、どうすればミスを防げるかを考えるように変えたのです。長友選手は、批判やミスの中に成長のチャンスがあると考えているそうですよ。誰にでもミスをしてしまうことはあります。ミスをしてしまったとき、落ち込むばかりではなく、今後どうすればミスをしないかを考えることで、成長できる可能性が十分にあるのです。本田圭佑選手日本代表として大活躍し、海外で数多くのチームでプレーした本田圭佑選手。2022年のワールドカップでの個性的な解説が話題になりましたよね。本田選手というと、メディアなどで強気な発言をしている場面を見たことがある人も多いのではないでしょうか。発言を聞いていると、メンタルが強いイメージがあるかもしれません。実は真逆で、本田選手はものすごく臆病な性格で、トレーニングを誰よりもやらないと、不安になってしまうそうです。臆病だからこそ、敢えて強気な発言を繰り返し、自分を追い込むことで、メンタルの強さを手に入れているのです。自分の発言の責任をとるために、誰よりも努力し、結果を残しているんですね。メンタルが弱っていると、ついついネガティブな発言をしてしまうことがあるかもしれませんが、敢えてポジティブな発言をすることで、メンタルは鍛えられていくでしょう。また、本田選手は小学生の頃から、本田ノートと呼ばれる練習ノートを書いていたそうです。起床・就寝時間、脈拍数、体重、食事、練習内容の反省などを10年以上毎日記録し、高校を卒業したころには、ノートは30冊になっていたそうですよ。本田ノートは、スポーツ心理学ではセルフモニタリングと呼ばれています。セルフモニタリングとは、自分の行動や感情などを自分で観察することで、メンタルトレーニングをする上でとても重要です。羽生結弦選手ソチオリンピックでアジア男子初の金メダルを獲得するなど輝かしい功績の多いフィギュアスケートの羽生結弦選手。羽生選手も、セルフモニタリングにあたる発明ノートを子供の頃から書いていました。発明ノートには、毎日の練習で気付いたことやコーチに言われたこと、自分の気持ちなどを書いていたそうです。セルフモニタリングをすることで、自分自身の変化や感情に気付くことができます。うまくいかないときこそ、過去の自分を振り返ることで、どのように乗り越えたかのヒントが隠されているのです。また、モチベーションを維持できる効果もあります。試合でのミスなどを記録しておくことで、悔しさを忘れづらくなり、練習へのモチベーションに繋がっていくのです。羽生選手も調子が悪い時は、発明ノートを読み返し、過去の自分の言葉を見るようにしていると語っています。悔しい思いを書き殴った過去のページを見て、負けたときの悔しさを思い出し、モチベーションアップに役立てていたそうですよ。自分の状態を記録したり、日記をつけることで、落ち込んでしまった時に過去の自分から気付かされることがあるかもしれませんね。スポーツ選手とメンタルを参考にしてみよう今回紹介した一流のスポーツ選手たちも、生まれつきメンタルが強かったわけではありません。自分自身でメンタルが強くなる方法を見つけ、実践することで結果を残しているのです。簡単に真似することはできないかもしれませんが、参考にできる点は必ずあると思います。メンタルが少しでも強くなれば、もし落ち込むことがあっても、すぐに復活することができ、ポジティブな気持ちでいられる時間が長くなるはずですよ。★MiCORAYピックアップ★・東京メンタルコーチング・メンタルサービスのラッカル・東京メンタルヘルス・日本メンタルトレーナー協会・メンタルコーチングスクール