家事をどのように分担するかを悩んでいる家庭も多いのではないでしょうか。家事分担について、夫婦喧嘩になってしまったという話もよく聞きますよね。海外では、そもそも家事に対しての捉え方が日本とまったく違うのです。海外の家事分担方法を参考にし、夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。家事分担ができていない国である日本2020年、OECD(経済協力開発機構)が12カ国を対象に生活時間について調査を行いました。企業など外で働く有償労働と、家庭で家事育児を行う無償労働の時間を比較した調査です。どの国も男性の有償労働時間は女性に比べて長いですが、日本は1.7倍と、男女差が最も大きいという結果でした。女性においては、無償労働時間はどの国も男性に比べて長いですが、日本は5.5倍とこちらも男女差が最も大きいのです。諸外国に比べ、日本は男性が外で働く時間が女性よりも長いですが、それよりも女性は家事育児を行う時間が男性よりも長いのです。また、6歳未満の子どもを持つ夫婦の家事育児時間の調査では、日本男性は諸外国に比べると最も少ない(一日当たり)83分でした。以上の結果を踏まえると、家事が女性に偏っていることが分かりますね。女性の社会進出が進み、共働きが増えている中で、家事分担を行うことが、日本の家庭に求められているのです。日本と海外の家事への捉え方の違い日本が家事分担を行えていない理由は、日本と海外の家事への捉え方の違いがあるでしょう。日本では、家事といえば、丁寧にきちんとこなすものと考える方も多いのではないでしょうか。海外では、約8割が共働きと言われていて、働きながら家事をするのは難しいという考え方なのです。日本人は、家事は家庭内で行うのが基本という認識ですが、アメリカ人は、家事はなるべくやりたくないもので、できれば外注したいと思う人が多いそうです。また、日本は専業主婦に社会的地位が認められており、共働きが増えてきてはいますが、専業主婦を希望する女性は一定数います。専業主婦の仕事を年収に換算するといくらになるのかという話が、たびたびSNSで話題になりますよね。日本人は、家事に対して価値を求めていることが分かります。日本は、しっかりと自分たちで家事を行わないといけないと思う人が多く、海外に比べて家事に対するハードルが高いと言えるでしょう。家事に対する捉え方を変えることで、ストレスを感じずらくなり、少し気持ちが楽になるかもしれませんね。海外ではどのような家事分担をしている?共働きが多く、家事のハードルが低い海外では、どのように家事分担をしているのでしょうか。海外では、夫婦のどちらかが得意な方の家事を担当していることが多いそうです。得意な家事なんてないと思うかもしれませんが、力仕事が得意な男性が、重い荷物を運ぶ必要がある買い物やゴミ出しを担当してみるのも良いかもしれません。海外では、自分のことは自分でできるようにと、男性も小さい頃からお手伝いをしているため、自分の得意な家事分野を持っている人が多いという背景もあるそうです。また、海外では、相手がした家事に対して、任せたら認める、感謝するのが当たり前だそうです。家事をお願いしたものの、やり方が気に食わずに、思わず文句を言ってしまった経験はありませんか。フィンランドでは、夫婦で協力して家事をすることで、お互いに感謝し、思いやりや絆がうまれるという考え方があるそうです。お互いに嫌な気持ちになりませんし、家事を分担し、感謝していくうちに仲が深まるとても素敵な考え方ですよね。言いたいことは少し我慢して、感謝の気持ちを伝えてみると、おのずとうまくいくかもしれません。家事分担について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。自分たちで行う家事の量を減らす海外では、家事を自分たちで無理して行わず、家事の量を減らすことが多いそうです。自分たちで行う家事の量が減れば、各自の負担が減り、分担もうまくいきやすくなるかもしれません。①家事を外注する海外では、家事を外注することが多く、住み込みでハウスキーパーを雇っている家庭もあります。シンガポールは、ハウスキーパー文化があり、5世帯に1世帯がハウスキーパーを雇用しています。政府がハウスキーパー制度を整備していることもあり、月5〜6万円で雇うことができるそうですよ。アメリカは、家事代行サービスを利用すると税額控除を受けられる就労支援策があるため、家事代行サービスを利用する共働き家庭が多いそうです。海外は、家事の外注をしやすい傾向にありますが、日本では利用しにくいと感じる方も多いかもしれません。日本の家事代行サービスは、1時間1,500~4,000円程度と、一般家庭で毎日お願いするのは難しいですよね。カナダでは週1回掃除を外注する家庭も多いそうですので、ピンポイントで家事を外注してみるのも良いかもしれません。②生活便利家電に家事をおまかせする近年、ロボット掃除機や自動調理鍋、食器洗浄機などの生活便利家電が次々と販売されていますよね。既に購入して、利用されている方も多いかもしれません。約9割のアメリカの家には、食器洗浄機と洗濯乾燥機が備え付けられているそうです。食器洗いや洗濯物を干すことなく、すべて家電がやってくれるのが当たり前なのです。家電に家事をおまかせすることで、自分たちで行う家事の量を大きく減らすことができるでしょう。③家事にメリハリをつける海外では、家事にメリハリをつけることで、家事の量を減らす工夫をしています。ドイツでは、平日の食事をとてもシンプルにしていることが多く、朝食はサンドイッチやシリアル、昼食は外食、夕食はパンとチーズにし、平日に火を使った料理はしないのです。その代わり休日は、家族でバーベキューをしたり、ピザを作ったり、豪華な食事をすることでメリハリをつけているそうですよ。シンガポールでは、食事を屋台ですませることが多く、共働き家庭では、基本的に平日は家でご飯を作りません。フィンランドでは、洗濯物を干した後にしわになるものはしっかりと畳みますが、しわにならない下着類などはカゴにいれてそのまま置いておきます。たしかに丁寧に畳まなくても、すぐに使うのであれば取り出しやすいですし、効率的ですよね。日本では、家事はきちんとしないといけないと思う方が多いかもしれませんが、少しの工夫でメリハリをつけることができるのです。食事の後、日本ではすぐに皿や調理器具を洗わないと、だらしないと思われてしまいますよね。実はそれは日本だけで、アメリカやスウェーデンでは毎食後に洗う人は少数派で、だらしがないからと毎食後洗う国は意外に少ないのです。すべて完璧にやろうとせずに、家事にメリハリをつけることを意識してみましょう。まずは家事の量を減らしてみよう海外ではどのような家事分担を行っているかについて、紹介しました。家事を自分たちでしなければならない重いものと考えず、少しハードルを下げてみると良いかもしれません。海外を見習って、生活便利家電などを利用し、家事の量を減らしてみるところから始めてみましょう。そこで残った家事を振り分ければ、ストレスなく家事分担を行うことができると思います。★MiCORAYピックアップ★即日お助けプラン|家政婦・家事代行サービスはかじまあるKomons家事お助け隊参考資料※男女共同参画局「生活時間の国際比較」コラム1 生活時間の国際比較 | 内閣府男女共同参画局