一人暮らしの学生や社会人の方は、近所の人と挨拶をしたり、話す機会もほとんどないのではないでしょうか。昔は近所付き合いが当たり前でしたが、近年、地域のつながりが希薄化していると言われていますよね。地域と関わってみたいと思っても、どのように関わっていいか分からない方も多いかもしれません。ぜひこの機会にウェルビーイングを通して、地域と関わってみませんか。ウェルビーイングと地域ウェルビーイングとは、肉体的、精神的、社会的に満たされた状態のことを言います。国や企業では、ウェルビーイングの向上に向け、さまざまな取り組みを行っています。社会全体のウェルビーイングを高めるためには、国や企業だけでなく、地域コミュニティがウェルビーイングを実現する場にならないといけないのではないかと言われています。地域コミュニティと一言に言っても、町内会、まちづくり協議会などの地域の運営組織や地域全体までさまざまなものがありますよね。ウェルビーイングな暮らしに目を向けて、関わる人が増えれば増えるほど、地域で過ごす人数が増え、地域の活気は増していくでしょう。このことに注目し、地域の人々のウェルビーイングを高めるため、自治体がさまざまな取り組みを始めています。ウェルビーイングな地域との関わり方3選ウェルビーイングを向上させるために、地域の自治体だけでなく、大学も参加して多くの取り組みが行われています。その中の3つのプロジェクトを紹介していきます。地域によって取り組み方はさまざまで、どれも気軽に参加できるものばかりですので、まずは参加するところから始めてみましょう!1.おやまちプロジェクトおやまちプロジェクトは、東京都世田谷区尾山台周辺地域を中心に、地域の人々のつながりを生み出していくウェルビーイングなプロジェクトです。尾山台周辺地域の未来を全員で考えながら、地域住民のやりたいことを一緒に叶えるプラットフォームを目指しています。2017年に商店街理事や小学校校長、大学教員が発起人となり発足しました。発足当初から、住民や学校、商店、大学などさまざまな人たちが垣根を越えて、活動をしています。街の歴史や未来の尾山台について考える「おやまちデザインプロジェクト」や、講師を招いて講演会を開き、尾山台の可能性を考える「おやまちサロン」などの活動をこれまで行ってきました。また、尾山台にあるハッピーロードは、毎日16〜18時が歩行者天国になります。「つながるホコ天プロジェクト」では、この歩行者天国を利用して、テントやプールを置き、みんなが楽しめるイベントを行っています。子どもからお年寄りまで年齢関係なく、イベントを通して、楽しみながら地域について考えるのは素敵なことですよね。多くの活動を行っていく中で、企業や医療機関などと連携した研究プロジェクトも始まっているそうですよ。地域の人たちとの交流を通して、ウェルビーイングを実現していくことができそうですね。お近くに住んでいる方は、まずはイベントから参加してみてはいかがでしょうか。2.芝の家プロジェクト芝の家プロジェクトは、東京都港区と慶応義塾大学が共同で運営するコミュニティづくりの活動拠点です。地域に住んだり、働いている人たちが、あたたかい人と人とのつながりを持ち、お互いに支え合える関係を育むために場所を提供しているそうです。毎週火曜〜土曜にオープンしている芝の家には、子どもからお年寄りまで誰でも自由に立ち入れるようになっています。たまたま通りかかって興味を持ち、立ち寄る人も多いそうですよ。お茶や駄菓子があり、芝の家で出会った人たちとお話をしながら交流することができますし、読書などをしながら、ゆっくりとくつろぐこともできます。種類豊富なあそび道具が用意されているので、おはじきやメンコ、囲碁将棋などは子どもも高齢者も一緒に楽しむことができそうですね。最初は目的なく、ふらっと立ち寄ることから始まり、過ごしているうちに顔見知りが増え、次第にワークショップなどの活動が生まれていったそうです。現在は、アロマ部や消しゴムはんこ部などの部活動も定期的に開催されているそうですよ。お近くを通った際は、まずはふらっと立ち寄るところから始めてみてはいかがでしょうか。③富山県「ウェルビーイングアクション!」富山県は、富山県成長戦略の中心にウェルビーイングを掲げ、県民一人ひとりが、さまざまな人や社会との繋がりを通して、幸せを実感できる県を目指しているそうです。この活動を通して、富山県では個人や企業、団体などでウェルビーイングの取り組みを始めており、「ウェルビーイングアクション!」のホームページで紹介されています。社員のワークライフバランス支援を行う企業や、ボランティアを通して、中高年の健康や生きがいづくりを支援する団体など、さまざまな取り組みを行っています。個人の方も、若者が集まる場所を作ったり、テントサウナのイベントを行うなど、個性豊かな取り組みを「しあわせる。100のたね」として数珠繋ぎで紹介しています。紹介されているイベントに参加してみるのもいいですし、これからウェルビーイングに取り組みたい人は、ヒントを見つけることができるかもしれません。また、ホームページでは、漫画などを使用したウェルビーイングについての解説が掲載されているので、理解を深めることができます。ウェルビーイングについて学び、実現し、向上するところまで、すべてを行うことができるでしょう。地域と関わり、ウェルビーイングを向上させようウェルビーイング向上のための地域の取り組みについて紹介しました。この他にも、多くの取り組みがありますので、ぜひ自分の地域の取り組みを調べてみるのも良いかもしれません。近くで開催されているものがあれば、まずは参加することから始めてみましょう。参加するうちに、新たなつながりが生まれて行き、ウェルビーイングを向上させることができるはずです。参考資料おやまちプロジェクト芝の家ウェルビーイングアクション!