国連から発表される世界幸福度ランキングでは、上位に北欧が大体を占めており、トップ10には毎年北欧から5カ国も入っています。さらにフィンランドは、6年連続1位と圧倒的です。そんな幸福度が高いとされる国の習慣や概念を探ると、みえてくるのはより多くの幸せよりも、不幸を要素から取り除くことの大切さでした。安定した幸せへと近づく、ヒントが溢れた北欧のライフスタイル。今回は私たちの生活にも取り入れられるような、北欧の人々の生活ルーティーンをご紹介します。参考:World Happiness Report 2023安定した幸せをつくる北欧の概念北欧の概念には、バランスと心地良さが重視されたものが多くあり、それらは人々の生活に様々なものをもたらしてくれます。持続的な幸福感につながるとして、世界中で注目されている考え方です。ヒュッゲ快適さや心地よさ、温かさといった感情や状態を表現するデンマークの言葉です。言葉どおり、居心地が良い環境や時間を追及した考え方で、家族や友人とのくつろぎの時間や、あたたかい照明や柔らかい素材の家具など、自然の要素を含んだ空間も大切にされています。こうした特有のライフスタイルや心の状態などを表すヒュッゲは、幸福度の高い北欧の暮らしの一部になっている概念です。ラーゴムスウェーデン語の言葉で「適度な量」「適度な範囲」「ちょうど良い」といった意味を持ちます。バランスと節度を重視するスウェーデン文化の一部として知られている概念です。ラーゴムは、過度なものや極端な状態を避け、物事を適切な範囲で行い中庸な立場をとることで、心地よさや満足感を追求し個人の幸福とともに社会の調和にもつながるとされています。シスフィンランドの魂とよばれ、フィンランドの歴史や文化に根付きながら人々がとても大切にしている概念です。忍耐や勇気、目標達成への執念など、粘り強さと不屈の精神を象徴しています。そしてSisu(シス)の精神を持ち続けることで、困難な状況に直面した際に、逆境を乗り越え、目標を達成する力を得ることができるとされています。この他にも、北欧独自の概念として世界に広まっている言葉がたくさんあります。実際に暮らす人々のこうした概念や価値観こそが、国の経済や政策以前に幸福な国をつくる基盤になっているのかもしれません。北欧の休息習慣北欧の休息習慣は、健康や心の安定に重要な役割を果たしています。例えば、長時間ダラダラとした労働よりも、短時間で集中した働き方が定着しており、16時にはラッシュアワーが起きるという早さ。その短い労働時間の中でも、一日に何度かブレイクをはさんでリフレッシュしつつまた仕事に取り組むのです。そんなオンとオフをしっかり分けた、北欧の人々の心と体の休息習慣は、私たちの生活にもプラスの要素となるはず。ぜひ自分に合った休息方法を取り入れて、幸福感アップの習慣へとつなげていきましょう。1.フィーカ北欧諸国で最も一般的な休息習慣です。コーヒーやお茶と一緒に、甘いパンやケーキなどの軽食をとることでリラックスし、気分をリフレッシュさせる時間としています。またフィーカは一人ではなく、友人や恋人、家族や同僚など複数人で会話を楽しむことでコミュニケーションツールとしても担っています。気持ちのリフレッシュとともに、仕事のメリハリができて、スムーズなコミュニケーションにもつながったりと様々なメリットがあります。北欧の人々にとってフィーカは、睡眠や食事と同じくらい大切にしている習慣です。2.サウナ世界的にもブームとなっているサウナですが、その発祥地となっているのが北欧のフィンランドです。サウナに入ることで、身体を温めリラックスし、ストレスを軽減する効果があります。冬の寒さが長く厳しい北欧の生活において、日常に根付く重要な休息習慣となっているようです。 また、友人や家族との交流を深める機会となることもあり、一種の社交場としても親しまれています。その為、フィンランドでは空港やホテル、国会議事堂など自宅のみならず、あらゆるところにサウナが設置されており、会議や様々な交流の場としても活用されています。3.自然との交流北欧の自然は美しく豊かであり、人々は自然との交流を大切にしています。森林散策や湖での釣り、キャンプなど、自然環境でのリラックスやアクティビティを楽しむことが一般的です。北欧では誰しもが森や湖などの自然を、どこでも自由に楽しむ権利が与えられているため、私有地や、公共の土地であっても、それぞれの国が定めたルールに従う限り、どこでもアウトドアアクティビティを楽しむことができます。自由な自然の中での休息によって、心身のリフレッシュをかなえているんですね。ワークライフバランス北欧の国々では、仕事とプライベートのバランスを重視する傾向があります。これらの取り組みは、ストレスの軽減や幸福感の向上、そして安定したライフワークバランスの実現に繋がる重要な要素です。1.労働時間の短縮北欧の国々では、一般的に州の労働時間が比較的短く設定されています。短い労働時間は、余暇やプライベートの時間を充実させ、ストレスの軽減につながるとされています。2.柔軟な働き方フィーカやテレワークなどを活用してメリハリや自由度をかなえることで、個々の生活スタイルやニーズに合わせた働き方が可能となります。3.育児や家族との時間の重視北欧では育児や家族との時間を重視する文化も根付いています。育児休暇や父親の育児休暇、子育て支援制度の充実等があり、家族との絆を深めることができます。4.自然環境の活用豊かな自然環境を活用してリフレッシュすることも奨励されています。アウトドア活動や自然散策などを通じて、ストレス解消やリラックスを図ることができます。こうした北欧のワークライフバランスの取り組みは、世界的に注目されるモデルとなっており、他の国々にも影響を与えています。まとめ北欧のライフスタイルには幸福につながる要素が多くあります。ただし、個人の幸福感は多様であるため、人により異なる要素が重要視されることでしょう。あくまで自分を幸福にするのは、自分自身であることを前提に、幸福な国と呼ばれる北欧の人々の考え方や暮らしの中から、あなたらしい幸せのためのヒントとなり得るものを、ぜひひとつでも取り入れてみてはいかがでしょうか。★MiCORAYピックアップ★【公式】メッツァ トップページ | metsa(メッツァ)ノーラ名栗トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園/飯能市-Hanno City-