小学校では英語の授業が必修化され、中学校の英語では、英語のみで授業が進められています。授業にタブレットを使うことも当たり前になってきているそうですよ。私たちが学生だった頃と比べ、日本の教育は徐々に変わり始めていますが、まだまだ課題があると言われています。世界中のほとんどの国では、教育を受ける制度が認められています。日本では当たり前のことも、海外では当たり前ではないことが多いのはご存知でしょうか。日本の教育の特徴と海外との違いについて紹介していきます。9年間の義務教育日本では、小学校の6年間、中学校の3年間、合計9年間が義務教育として定められている期間ですよね。1947年に公布された教育基本法で9年と制定されてから、現在まで変わっていません。ヨーロッパでは、10〜13年と義務教育期間が長い国が多いそうです。フランスでは義務教育が幼稚園の3歳から始まり、16歳までの13年間が義務教育です。3歳から教育を受けることは、日本の感覚だと驚く人も多いかもしれません。高校へ進学しない子供を調べると、小学校の段階で学業に問題を抱えていたことが分かったそうです。問題を抱える前の段階から基礎を学ぶべきと考えられ、2019年に義務教育の年齢が3歳まで引き下げられました。幼稚園を卒園するまでにアルファベットで自分の名前が書けるようにはなっているそうですよ。日本では当たり前となっている9年間の義務教育も、いつか変わる日が来るかもしれませんね。全員横並びの受け身授業日本の授業は、生徒同士で机を並べて、黒板の前にいる先生の話を聞いて勉強しますよね。日本では、生徒全員が同じ教科書を見ながら同じスピードで授業が進められます。全員横並びの受け身スタイルで授業を受けることになり、生徒個人の才能や個性を伸ばすのは難しい授業だと言えます。学生時代を思い出すと、いつの間にか授業についていけなくなったという方も多いかもしれません。欧米などの海外では日本と違い、生徒個人の才能を伸ばし、可能性を導き出すことを重要視しています。生徒全員が同じ教育を受けるということはなく、生徒それぞれの能力に合わせた教育を行っています。日本では義務教育の間、どれだけ成績が悪かったとしても、1年ずつ進級していきますよね。海外では成績がよければ飛び級をすることが可能な国が多いため、頑張れば頑張るほど結果がついてくるのです。逆に言えば、進級するレベルに達していなければ、留年することもあります。海外ではできないことを叱られるということはほとんどなく、できることを褒めて伸ばす教育が行われています。年齢は関係なく、生徒個人の能力に合わせた学年で学ぶというのが一般的なのです。暗記中心の教育日本の教育は、暗記学習が中心の授業が行われます。試験のために丸暗記をしたり、暗記できているかの小テストが行われることも多いですよね。大人になった今、学生時代に学んだ内容をどのくらい覚えていますか。ほとんど記憶にないという人が多いのではないでしょうか。日本の教育では、言葉だけを丸暗記することが多いので、テストが終わればすぐ忘れてしまい、記憶に残りにくいと言われています。暗記する言葉の意味を考えたり、話し合うような機会はほとんどありません。欧米などの海外では、暗記をするのではなく、自分で調べて、解決方法を考える教育が行われています。テストでも、答えが決まっていて、丸暗記で答えられるような問題は少なく、答えがいくつもあるような問題が多いそうです。海外では、暗記する力よりも、生徒が自ら自分自身の頭で考える力を養うことを目的とされているのです。教師の役割が多い日本の学校で働く教師は、勉強を教えるだけではなく、生活指導を行ったり、部活の顧問を担当するなど業務は多岐にわたります。海外では教師の役割は勉強を教えることで、生活指導や部活の顧問は基本的には行いません。学校は教育、生活指導は家庭、部活動は地域が担当するなど役割分担をはっきりさせていることが多いのです。日本では、教師が保護者の対応に時間をとられてしまうことがあります。フィンランドでは、保護者とのやり取りは、教師全員がいつでも確認できるように、メールなどのオンライン上で行われます。もし直接の対応が必要な場合でも、勤務時間の中で行われ、生徒は自習をしたり、代わりの先生が授業をするなどして助け合うそうです。教師の業務量が多いことによる長時間労働が話題になることも多いですよね。海外の教師の働き方を少しずつでも取り入れることで、業務の負担を減らすことができるかもしれません。栄養満点の給食日本では生徒が給食を運び、配膳をして、教室でいただきますと全員で挨拶をしてから食べ始め、片付けまで生徒が行いますよね。日本の給食は、栄養士が献立を考えていて、5大栄養素がバランスよくとれるよう栄養価の計算まで細かく行われています。給食を通じて食育が行われており、日本では給食も教育の一環として考えられているのです。海外では、給食はあくまで休憩であり、教育とは別で考えられていることがほとんどです。アメリカでは、決まったメニューがあるのではなく、自由に好きなものを選んでカフェテリアで食べます。ピザやハンバーガーなどジャンクフードばかりだそうで、好きなものばかり食べていたら、カロリー過多になってしまいそうですよね。他の国でも、日本のように教室で食べるということはありません。準備や配膳、片付けは食堂にいるスタッフが行い、自由な席で友達と楽しく会話をしながら食べることがほとんどです。栄養満点な日本の給食は、世界から賞賛されることも多いそうです。教育の一環でもある日本特有の給食文化を今後も大切にしていかないといけないですね。生徒が教室を掃除する日本では、生徒自身が普段自分たちが使用している教室や校庭、体育館などを掃除することが当たり前ですよね。海外では、日本のように生徒自身が掃除を行うことはほとんどありません。アメリカでは、学校に清掃員の人が常駐しており、掃除を行ってくれます。清掃員は、生徒が勉強に集中するために存在し、清掃員のおかげで生徒は勉強を頑張ることができるという考え方だそうです。しかし、アメリカの学校では椅子の裏にガムが張り付いていたり、ゴミが落ちても拾わない生徒がほとんどです。日本では考えられないかもしれませんが、アメリカでは清掃員の仕事をとってはいけないと教育されているため、当たり前の光景なのです。シンガポールでは、アメリカと同じように清掃員が掃除をしていましたが、2019年から生徒自身が掃除をするスタイルに変更されました。日本ではポイ捨てをすることは悪いことであり、公共の場を汚さないように心がける人がほとんどですよね。学生時代に自分の使う場所は自分で掃除をするという教育が行われているからかもしれません。日本と海外の教育の違い国によって教育にはさまざまな特徴があり、日本と違う点が多いことが分かりました。海外の教育の方が優れていると感じるかもしれませんが、給食や掃除など日本の教育の素晴らしい点はたくさんあります。海外の良い部分を参考にしながら、日本の教育がこれまでよりも更に良いものになっていけばいいですね。★MiCORAYピックアック★・Classi・未来の教室 ~learning innovation~・コクー・スタディサプリ学校向けサービス・校務支援サービス『School Engine』 | 株式会社システムディ