最近、相手の何気ない一言で傷ついたり、ささいなことでイライラしたりしていませんか?反対に、つい思ってもないことを言ってしまい、相手を傷つけてしまったという方もいるかもしれません。「すぐにカッとなる性格を直したい」「メンタルを安定させておだやかにすごせたらな」というお悩みをかかえている人も多いのではないでしょうか。ときには感情に任せて失敗することもありますが、できれば感情を上手にコントロールしながら、日々をおだやかに暮らしたいですよね。そこで本記事では、感情をコントロールする方法を詳しく解説しています。簡単にできる3つのワークも紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。感情とは?「怒り」「悲しみ」「喜び」「楽しさ」など、私たちの心には、さまざまな感情が生じます。しかし「感情とは?」と聞かれても、きちんと説明できる人は多くありません。結論から言うと、感情とは「起きる現象に対して抱く気持ち」のことです。たとえば、私たちは人や動物を愛したり、親しい人との別れを悲しんだり、恋人といることに幸せを感じたりします。また、なかには孤独感を感じながら生活している方もいることでしょう。このように、感情はポジティブ・ネガティブといろいろありますが、感情があるからこそ人間の生活は豊かになり、コミュニケーションを円滑にするには感情の存在は欠かせません。感情をコントロールするとは?感情は人間にとってなくてはならないものです。しかし意外に多くの人が、感情のコントロール方法を知らないという事実があります。たとえば、・ついカッとなり悪口を言ってしまう・本心とは真逆の態度をとる・起きていない未来に不安を感じるなどはその典型です。では、感情をコントロールするとはどういうことなのでしょうか。感情のコントロールは、しばしば車の運転にたとえられます。アクセルを踏みっぱなしでは暴走しますし、ブレーキを踏み続けても車は動きません。両方をうまく操作することではじめて運転できるように、感情も「出す」「出さない」をうまく扱う必要があります。感情をコントロールすることで得られるメリット感情は「嬉しい」「悲しい」「怒り」など休むことなく動き続けています。場合によっては、感情をうまくコントロールできないことにより、大きな事件に発展する場合もあります。では、感情をコントロールすることには、どのようなメリットが考えられるでしょうか。次にそのメリットについて紹介します。人間関係が良好になる感情をコントロールできるようになると、人間関係が良好になります。というのも、自分の感情に目を向けられるようになると、心の動きに敏感になり、必要以上に相手の言動や出来事に反応しなくなるからです。相手に嫌みを言われてたとしても、「嫌みを言われて心が反応しているな」と自分を客観視できるようになり、その結果、感情にまどわされず冷静に対処できるようになります。日々の生活がおだやかになるこれが感情をコントロールできるようになる最大のメリットかもしれません。感情の動きに気がつけるようになると、仕事や職場でもイライラすることが減り、つねに「ニュートラルな自分」でいられます。また、トラブルが起きても冷静に対処できるようになるので、問題解決のスピードが早くなることでしょう。何事も受け流すようになるため、結果的に日々の生活がおだやかになります。知っておきたい3つのポイント感情をコントロールする上で知っておきたい3つのポイントを解説します。どれも最初は難しく感じるかもしません。しかし、いつも自分の感情に振り回されていては、疲れてしまいますよね。少しでも良いので、日常生活の中で次のポイントを意識してみてください。相手を受け入れる人には誰しも苦手な人がいるものです。もちろん、苦手な人とは無理に関わる必要はありませんし、できることなら避けた方が良いかもしれません。しかし、職場などでは簡単に逃げられない場合も多く、どうしても接する必要があることもしばしばです。苦手な人に対しては「こうあってほしい」という感情が強く出るのもわかります。それでも、人のことは変えられません。たとえ苦手な人でも、最初から距離をおかず、まずは冷静に「この人はこういう人」と思って、相手を受け入れてみてください。また、「人はそれぞれの正義を持っている」と考えると意外に冷静になれるものです。時間を置く・場所を変える対人関係において、ついイラっとしたり、不快な気持ちになるのはよくあることです。そのような場合は、「時間を置く」のも効果的です。もしくは、今いる場所を変えるという方法もあります。というのも、感情が激しく動いた場所にとどまると、そのままエスカレートして予期せぬ事態も招きやすくなるからです。怒りの感情や不快感が出たら・お手洗いに行く・飲み物を買いに行く・外の空気を吸うなどで気分転換してみてください。こうすることで、感情をコントロールしやすくなります。「いま」の自分の感情を理解する生きていれば、悲しいときやツラいときもあるでしょう。しかしそんなときは、無理に前向きになる必要はありません。大切なのは、これらの感情にどう対処するかです。まずは自分の感情に素直に寄り添って、感情を味わうことも大切です。また心がざわついている場合は、その対象をはっきりさせるために、今の心境を紙に書いて整理するのも良いでしょう。自分の感情を客観的にながめる習慣を身につけることも、感情をコントロールする上でのポイントです。感情をコントロールするための3つのワーク以下では、感情をコントロールするためのワークを紹介します。どれも簡単にできますので、ぜひライフワークの一部に取り入れてみてください。1.深呼吸する人は、怒りや緊張を感じると呼吸が浅くなります。そこで日頃から、深呼吸する習慣を身につけましょう。自律神経を自分でコントロールできる唯一の方法は、呼吸だけだと言われています。自律神経は交感神経(活動・ストレス)と副交感神経からなる神経です。交感神経が優位になりすぎると、心身に疲労がたまりやすくなります。深呼吸の手順は以下の通りです。2.まずは息をはき切る4秒以上数えながら、鼻からゆっくりと息を吸う(このとき、おなかが膨らむように)同じく4秒以上数えながら、今度は口からゆっくりとはき出す。これを1分間繰り返す。時間に余裕のある方は、もう少し長めに行っても良いかもしれません。3.日常生活に軽い運動を取り入れる軽い運動も効果的です。運動はストレス解消につながるだけでなく、ストレス耐性の強化や抑うつを防ぐ効果があるといわれています※1。また、精神の安定をもたらすセロトニンや、免疫力の向上やリラックス効果のあるエンドルフィンなどのホルモンは、適度に体を動かすことで放出されるため、日頃から軽い運動の習慣を身につけましょう※2・3。軽い運動の目安に次のものがあげられます。・1日20分のウォーキング・1駅前で降りる・犬の散歩・ストレッチマインドフルネスする近年、感情のコントロール方法としてマインドフルネスが注目されています。マインドフルネスとは仏教や東洋思想にルーツがあり、日本では古くから「瞑想(めいそう)」として知られるものです。「今ここ」で起きていることや心の状態に集中することで、心身のリセットや体質改善など、さまざまな健康効果が期待されることが、近年の研究により明らかにされつつあります※4・5。【マインドフルネス瞑想の方法】① 雑念を払うために静かにする② リラックスできる心地よい姿勢を保つ。 このときの姿勢は、あぐら、坐禅(ざぜん)、横でも、楽な姿勢で。③ 1点に集中できる状態を作る 時計の針など、1点を集中して見つめるのがおすすめです。④ 精神的に開いた姿勢を意識する最初は呼吸を意識するだけでも大丈夫です。1日10分を目安とし、慣れてきたら30分など、時間を伸ばしてください。感情を上手にコントロールしておだやかな毎日を送ろう今回は感情をコントロールするメリットやおすすめのワークを紹介しました。感情は自分のものですが、意外にコントロールするのは難しいものです。それでも、今回紹介したワークを少しずつ続ければ、何事もおだやかな心で対処できるようになるはずです。せっかくの人生、毎日を明るく楽しく生活したいですよね。職場や家庭、恋人など人間関係は人それぞれです。ときには悩むこともあるかもしれません。しかしそんなときこそ、本記事を参考にして、ウェルビーイングな毎日を過ごしてみてください!参考HP※1公益財団法人明治安田厚生事業団 なぜ今メンタルヘルスと運動なのか※2厚生労働省 こころもメンテしようこころと体のセルフケア※3医療法人社団平成医会 運動がメンタルヘルスに与える影響※4厚生労働省 『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』※5厚生労働省 『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』コミュニケーションLife&Mind 感情をコントロールする6つの方法生涯学習のユーキャン 感情コントロールするための7つのポイント|感情のコントロールが難しい原因とは?ハルメク365 怒り、不安、感情をコントロールする7つの視点mentally 感情のコントロールができない原因とは?心を鍛える6つのトレーニング法DIAMONDonline 精神科医が教える感情コントロール術心理学用語の学習 情動・感情