Name
株式会社ママズオン 石井淑子
Work
女性起業コンサルタント、イベント企画運営、ハンドメイド委託店経営
Dream
ママズオンのメンバーが家族で泊まれるホテルを経営
Wellbeingな人
公開日:
2025.05.16
ハンドメイド作家さんや女性起業家さんを応援する株式会社ママズオン代表の石井淑子さん。看護師として20年間、人の生死に向き合い続けてきた石井さんは、自分の好きなことをして生きると決意するきっかけがあったそうです。これまでの経験から今後挑戦してみたいことまでたっぷりとお話をお聞きしました。
--簡単な自己紹介とプロフィールをお願いします。
石井さん:石井淑子と申します。元々は看護師としてICUで働いていたのですが、結婚と出産を機に夜勤ができなくなってしまったため、高齢者と障がい者の複合施設で17年間働きました。看護には急性期・慢性期・回復期・終末期というのがあるのですが、すべての看護を経験しています。
現在は、ハンドメイド作家さんや女性起業家さんを応援する株式会社ママズオンの代表を務めています。元々ママズオンは2019年に近所のママさんたちと5人で始めた小さなコミュニティで、ママハンドメイド作家さんの作品を販売するマルシェを月1回開催していました。
2021年にリスタートしてお声がけさせてもらったところ、2ヵ月半で100人程集まって頂き、自分の特技や強みを活かしたいママさんたちが非常に多いことに気付きました。その後、運営方針を少しずつ変えていき、今では1000人以上のメンバーさんが在籍し、女性起業家さんたちも集まるようになり、2024年12月に法人化しました。小さなコミュニティが会社になっていくとは当初は思わなかったですね。
--趣味や今好きなことはありますか?
石井さん:絵画を鑑賞することが好きです。絵を描くのは苦手なのですが、見るのは昔から好きでした。どのような考えで絵を描いたのかを考えながら見るのがすごく好きなんです。ゆっくりとした時間を過ごせるというのも好きな理由の1つですね。看護師もですが、人と接する仕事をしているからこそ、ひとりでゆっくり鑑賞しながら考えていると心が癒されます。絵画だけではなく、写真展や美術館も好きで、なかなか忙しくて時間がとれないのですが、とれた時はよく行きますね。その時買った写真集や画集をゆっくりと家で見る時間も好きです。

助けてくれた周りの人たちに恩返しできる場所を
--人生で大変だったことはどんなことですか?
石井さん:過去に2度離婚を経験しているのですが、3人の子どもを1人で育てている時はとても大変でした。その時、周りがすごくいい人たちばかりで、本当に助けられました。
お金がなかった時にママ友がレトルトカレーをたくさん持ってきてくれたこともあります。看護師で土日関係なく働いていたので、温めればすぐできるものを選んでくれたんだと思います。息子が中学に入学する前、制服を買えなかった時も周りの方が集めてくれました。ママ友をはじめ、ご近所さんや民生委員さんたちが助けてくれたことで、子どもが育てられたと思っているので、今でも本当に感謝しています。
ハンドメイド作品の委託販売をしている「ママズの家」は、この時に助けて頂いた経験から地域や社会に恩返しをするという目的で作りました。昔のように地域で声をかけ合う機会が減っていますよね。「ママズの家」では、何もなくてもふらっと寄れるインフォメーションのような場所になってほしいと思っています。来てくれた方や地域の方には私が元看護師だということは伝えているので、具合が悪かったら寄ってもらうように声掛けするようにしています。
--人生におけるターニングポイントはありましたか?
石井さん:40歳の時のコロナ禍での経験がターニングポイントです。当時、最前線で防護服を着て働いていました。インフルエンザやノロウイルスなどの分かる病気と違って、コロナは実態が分からなくて怖かったですね。当時看護師長だったので、怖くて泣いてしまう若手の職員のメンタルケアも行っていました。あの時は、全員が辛い中で「大丈夫」と言うしかなかったですね。施設は病院と違って医師がいないので、保健所の方に電話で聞きながら対応していくしかありませんでした。施設の方の体調が悪くても、病院もいっぱいで行くことができず、施設の中で対応しなければならなかったので、病院の方々と連携し、施設内で協力しながらやっていましたね。
今までも人の生死を仕事でずっと見てきましたが、未知なる病にぶつかった時にこのまま看護師としてあと20年働くよりも、自分の好きなことをやって生きていきたいと思ったんです。コロナ禍が今まで自分の我慢してきたことを全部出して、殻を破るきっかけになりましたね。幼少期からずっと我慢して生きてきたところがあり、子どもが生まれてからは子育てと仕事の行き来しかしていませんでしたが、コロナ禍が大きな転機になって、看護師を辞めて自分の生きたい人生を生きる覚悟を決めました。
ちょうどそのタイミングで再婚することになったのですが、主人も高齢者施設で20年近く働いている人で、働いている私の姿を見て背中を押してくれて、決断することができました。もしコロナがなかったら、看護師を辞めることはなかったと思います。これが正解か不正解かは分かりませんが、周りの方に助けられながら、ここまで辛いことがあっても乗り切ることができたんだと思っています。

ママズオンに関わる人が活躍できるようサポートしたい
--現在はどのような活動をされていますか?
石井さん:株式会社ママズオンでは現在3つの事業を行っています。
1つ目は、女性起業家さんのコンサル事業として、ママさんに特化した起業支援です。もちろん男性もいますし、ママさん以外の方もいらっしゃいますが、ターゲット層をママさんにしているのは、自分をもう一度見つめ直して欲しいと思っているためです。私も経験しましたが、ママになった瞬間に自分の自由な時間がゼロになって、生活が180度変わってしまうんですね。今まで自分にフォーカスできた時間が家族中心になって、自分をないがしろにしてしまうことが多いですが、自分の人生なので、自分にも目線を向けてもらいたいです。自分が満たされると優しくなれて、周りも満たされることに繋がると思っています。
ハンドメイドでオリジナル商品を作る、コンテンツを作る、店舗を運営するなど自分のやりたいことで、もっと活躍できるようにマーケティングや集客について教えています。あとはコミュニティになっているので、切磋琢磨しながら一緒に頑張ってもらったり、コミュニティ内でのイベントに参加してもらったりしています。
2つ目はイベントの企画運営です。ハンドメイド作家さんが多いこともあり、駅前でよく開催されているハンドメイドマルシェを企画運営しています。それ以外にも企業さんとコラボしたイベントを開催して、企業さんの集客のお手伝いをさせて頂いています。1000人くらいの作家さんがいるので、コラボイベントに参加して頂くことで作家さんたちが活躍することができます。企業さんも来場してくださるお客様に喜んで頂けて集客という目的も達成できるので、お互いWinWinになるようなイベントができています。
3つ目は品川区で「ママズの家」という委託販売店を経営しています。ママさんたちが作ったハンドメイド商品を委託販売したり、コンテンツの紹介ブースを月額制でレンタルできるようにしていて、ご自身のコンテンツに結び付けられるようにしています。また、ワークショップブースと個室ブースがあるので、フラワーアレンジメントなどモノ作り体験やワークショップをできるようにしています。その他にもお話会やお茶会などいろいろな用途で使っています。
ママズオンに関わってくださるメンバーさんたちが表舞台に出ることをサポートしたいと思って動いています。そのために駆けずり回ってるところがありますね。自分たちがというよりメンバーさんに活躍して欲しいと思っています。コンサル事業は彼女たちが飛躍できるためのサポート、イベントの企画運営は、メンバーさんが売れて知ってもらうために行っています。企業さんとコラボイベントをしているのも、知っている企業さんのマルシェに出れることで、メンバーさんがもっと頑張れるのではないかと思ってのことです。

--今後チャレンジしてみたいことはありますか?
石井さん:今後は食やアーユルヴェーダ、腸活、フェムケアなどの美容健康事業もやっていきたいと思っています。「ママズの家」でもアロママッサージの先生に来て頂いたり、健康商材を物販で取り入れ始めています。姿勢分析やお灸、カラーセラピーの先生と一緒に心も体も健康になれるような美活マルシェを開催したいと思っています。
女性の美と健康は本当に大事だと感じています。看護師を経験して思ったのですが、心と体が健康でないと自分のやりたいことはできません。メンタルを崩して仕事を休んでしまう人を見ていると、根本は心と体の健康だと思うんです。この仕事をはじめて、女性は年をとってもきれいでいたい人が多いことが分かりました。女性起業家さんたちは、やはり美容を意識されてる方が多いですね。私自身もこれまで美容には疎かったのですが、人前に出ることが多くなってから、美容をちゃんとやらなきゃだめだなと思い始めて、意識するようになりました。
メンバーさんの中に食養生をやられてる方がいるので、陰陽のバランスを考慮して食事をとるというのを実践しています。自分が今、陰に傾いているか陽に傾いているかで食事を変えていくというもので、発酵食やお味噌を作ったりしています。少し調味料を変えるだけで体の調子がぜんぜん違うので、食の大切さを実感していますね。
関わった人が成功してはじめて自分が成功する

――最後に石井さんにとってウェルビーイングな瞬間を教えてください。
石井さん:関わった人たちが成功していく姿を見届けることが1番の幸せです。ママズオンを作ったきっかけでもあるのですが、関わった人たちが成功してはじめて自分が成功すると思っています。これが快感でやっている仕事なので、この先もずっと追求していくと思いますね。この事業をやり続ける上で、それが私の幸せであり、会社のミッションだと思って活動しています。
看護師として20年勤務し、その内17年間は高齢者施設で働いていましたが、高齢者施設では人の最期を何度も見てきました。生まれることと死ぬことは1回しか経験できませんが、事業や仕事は違います。自分が起業したいと思えば、いくらでもできますよね。
人の生死を見てきたからこそ、元気で頑張っている人たちが幸せだな、楽しいなと思って生きて欲しいんです。私自身、これまでの人生で多くの苦労を経験してきたので、もし今幸せではないのなら、もっともっと幸せになる道はあるから一緒に探そうと伝えたいです。ママズオンのメンバーにもよく「楽しいですか?」「我慢してませんか?」と聞くようにしています。少しでも自分が幸せだと心の底から思える人生を味わってもらいたいと思っています。そうすれば、最期を迎えた時に笑顔で生きててよかったと感じられるはずです。
ママズオンの活動の中でメンバーさんの人生に少しの時間でも関わることができるのをとてもありがたいと思っています。たくさんの人がいる中で、私と関わってくれるのが、たとえ少しの時間でも幸せなんです。自分の事業が成功するだけではなくて、生き方や生きることって幸せだなと思ってもらえる場所になってほしいと思います。
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